2013年5月5日日曜日

044:CUT


2011年/邦画

圧倒的採点(10点満点)
5.5

「映画のために死ね」って。

いや、まずこの映画を見ていない人のためにも
言っておかなければならないことがある。

これは、ある程度の変態的思考をもった人に向けた映画である。

それは要するにシネフィルという意味で。
シネフィルとは直訳すると映画狂ということ。

それを踏まえたうえで、あらすじを話すと、
兄の借金を返すために殴られ屋として1300万くらいの金を
殴られて返すという映画。








常盤貴子がヒロイン?のようなでないようなポジションで出ているが、
恋愛系だとかそういった類のものはほぼないといってよい。

ではなぜ変態的なのかというと、まず主人公(西島秀俊)の役柄。

主人公は良い映画、つまり娯楽(エンターテインメント)ではない映画、
芸術的な映画をこよなく愛する。
エンターテインメントはあって良いけど、
芸術的な映画を放映する場所を作れ!!という主張をするシネフィル。

そんな主人公が殴られ屋として、何度でも立ち続けられる理由。

それはやっぱり映画だった。

殴られ、倒れるたびに映画を思い出し、立ちあがる。

ただそれだけの映画
本当にそれだけです。

カンヌ映画祭とかそこらへんで高い評価を得ているらしい。

ぽいね。

劇中、白黒映画やサイレント映画、などなど映画通の人しかみないような
カットが色々出てくる。
要するに、これはシネフィルにむけたシネフィル向きの
変態的映画です。
だからカンヌとかで評価されるんだと思います。

さて、どんな監督かと調べてみると
監督はアミール・ナデリ。

え!?邦画なのに…イラン人ですか?
やはり村上春樹氏のノルウェイの森など、
芸術的な映画は外人の監督が多い気がする。

なぜ監督が気になったのかというと、
見ている途中で、ああ、これは監督変態だなと
思ったからです。どんな日本人かと思ったからです。
イランだったらまあ、納得です。

もっと自分もシネフィルだったらこの映画も楽しめたかもしれません。
ただ、そっち側にはまだ行きたくありません

しかし、こうゆうものが本当に映画というものなんだろうと
考えさせられました。

要勉強です。




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